ひじおりの灯2022

「白銀のせかいに耳をすまして」
山口 裕子 | ヤマグチ ユウコ

街の全てが白く包まれる肘折の冬
高く分厚い雪の壁は音をも遮り
まるで全てが止まっているよう
それでも周りを見渡し 目を凝らすと
春に備えて 日々動き続いている
芽吹きを待つ枝先
屋根の雪を飲み込む側溝
雪上をかける動物
マリトッツオのように膨らんだ岩を避けながら流れる川水
冬にしか出会えないその光景は美しく尊い
白銀のせかいの命の営みに耳をすまして

制作者プロフィール

東京都品川区生まれ。
東北芸術工科大学への進学を機に山形へ移住。
在学中から院展へ出品し、学部4年次に院友に推挙。各種コンクールにて受賞を重ねながら精力的に作品発表を行う。2015年、同大学院の博士課程を単位取得退学。現在は朝日連峰の麓、自然豊かな朝日町に住居とアトリエを構え、グラフィックデザイナーの夫と共に制作活動を続ける。全国の美術館・百貨店・ギャラリー等での個展およびグループ展に出品する一方で、地元企業からのクライアントワークやワークショップ講師を務める。柴犬が好き。


【ウェブサイト
http://yuko-yamaguchi.main.jp/