ひじおりの灯2021

「おそなえ花を灯す」
浅野 友理子 | アサノ ユリコ

肘折で祀られている神様について、それぞれを管理されている方々にお話を伺った。トンネルを抜けてすぐに見える馬頭観音と小さな祠。祠の中にはお稲荷様がいらっしゃって、ここを動きたがらず、山菜採りに訪れる人たちを見守っている。火を祀るこぶがはら様には、毎年トロロ芋をお供えして火伏を願う。春の地蔵蔵の祭りの日には、赤飯と山菜料理を捧げて、登ってきた方とお酒を交わすそうだ。それぞれのお供え物や、月に一度の掃除のこと、不思議な体験について教えてもらった。語りを聞いて、ふたたびその場所を訪れてみると、前よりも少しだけ身近に感じる。滞在中に見聞きした出来事を、絵の中の漆の実で照らしだすように描いた。 

【消灯】

  • image01
  • image02
  • image03
  • image04
  • image05
  • image06
  • image07
  • image08

【点灯】

  • image09
  • image10
  • image11
  • image12
  • image13
  • image14
  • image15
  • image16

【音声解説】

制作者プロフィール

1990年、宮城県生まれ。
2015年東北芸術工科大学大学院芸術文化専攻洋画研究領域修了。
2021年ビルドスペースにて個展「綯い交ぜ」、2018年馬喰町ART+EATにて個展「山のくちあけ」を開催。
2020年「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2020」、「ウォールアートフェスティバルふくしまin猪苗代」、2019年青森県立美術館「青森EARTH2019 いのち耕す場所 農業がひらくアートの未来」、2016年はじまりの美術館「たべるとくらす」、塩竃市杉村惇美術館「若手アーティスト支援プログラムVoyage」に参加。
2020年「VOCA展2020」大原美術館賞受賞。
食文化や植物の利用について訪ね歩き、出会った人々とのエピソードとともに記録するように描いています。
 
 
 


【ウェブサイト
https://www.asanoyuriko.com