ひじおりの灯2021

「HARA KUTTUI ひじおりびゅっふぇ」
山口 裕子 | ヤマグチ ユウコ

「彼らはまるで、肘折をホテルのビュッフェかサラダバーか何かと勘違いしているのだろうか」(やや脚色)
そんなユニークな捉え方をして、笑いながら話す姿に、心の豊かさを感じました。
肘折に何度も足を運ぶのは、自然や温泉だけではなくて、肘折に生きる人々に魅了されたから。
コロナ禍でも、明るく心健やかに変わらぬ笑顔で出迎えてくださる皆様に、敬意と愛をこめて。
 
【出演】
   てしょずらしぃサル
   んめちゃ んめちゃクマ
   うさうさすんなウサギ
   がってすねカラス
   とったどーアナグマ
 
3年ぶりに新作灯籠を制作しました。
お休みしている間に、新型コロナウィルス感染症が世界中で蔓延し、自然災害が頻発化し、有害鳥獣被害は増え、世の中が不安の渦に引き込まれたかのように変わってしまいました。それはきっと、ここ肘折温泉においても同じこと。苦しみが無いわけがありません。
 それでも変わらぬ笑顔で出迎えてくれる、肘折に生きる方々の強さに惹かれます。
ここを訪れる多くのファンは、自然も温泉も好きだけれど、何より人に魅了されて何度も足を運ぶのではないでしょうか。
さて、こんなタイミングでの制作となったからこそ、少しでも明るい光が灯せるように、「ひょうきんな灯籠」にしたいと考えました。
たくさんのドローイングを重ねながら、動物達の姿を少しデフォルメ(誇張)し、肘折の言葉でキャラクターを設定。
のびのび賢く、本能のままに生きる動物の姿と、それをユニークに伝えてくれる人の心の豊かさを響かせながら、一つの灯篭絵に仕上げました。
ご覧になった方のお顔から、くすっと笑みがこぼれますように。
 

【消灯】

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【点灯】

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【音声解説】

制作者プロフィール

日本画家 山口裕子 
東京都品川区生まれ。2006年、東北芸術工科大学への進学を機に山形へ移住。
在学中から院展に出品し、学部4年次に院友に推挙。各種コンクールにて受賞を重ねながら精力的に作品発表を行う。2015年、同大学院の博士課程を単位取得退学。現在は朝日連峰の麓、自然豊かな朝日町に住居とアトリエを構え、グラフィックデザイナーの夫と共に制作活動を続ける。全国の美術館・百貨店・ギャラリー等での個展およびグループ展に出品する一方で、地元企業からのクライアントワークや文化施設でのワークショップ講師など、土地に根ざした活動も行なっている。柴犬が好き。