ひじおりの灯2022

「みのりの園」
浅野 友理子 | アサノ ユリコ

はじめて訪れた保育園で、肘折の子どもたちの日常に出会った。秋に向けてなめこの菌打ちを体験する小さな手。畑では水やりをしている。季節ごとの様々な野菜を育てて食べるそうだ。作業を終えた子どもたちに混ざり、湧き水で手を洗った。勢いよく流れる水がひんやりとして気持ちよい。
絵の中ではヤマボウシの白い花と赤く熟した実が子どもたちを囲んでいる。夏は白い花が満開で、山の上からの景色が美しい。秋に訪れた時、落ちた実を食べてみると、マンゴーのようなとろみのある甘い味がした。灯籠の中には夏の肘折で出会った瑞々しい子どもたちの姿と、成長する畑の野菜や、移ろいゆく山の植物、魚たちの姿を重ね合わせるように描いた。

【消灯】

  • image01
  • image02
  • image03
  • image04
  • image05
  • image06
  • image07
  • image08

【点灯】

  • image09
  • image10
  • image11
  • image12
  • image13
  • image14
  • image15
  • image16

【音声解説】

制作者プロフィール

1990年、宮城県生まれ。
2015年東北芸術工科大学大学院芸術文化専攻洋画研究領域修了。
2021年ビルドスペースにて個展「綯い交ぜ」、2018年馬喰町ART+EATにて個展「山のくちあけ」を開催。
2020年「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2020」、「ウォールアートフェスティバルふくしまin猪苗代」、2019年青森県立美術館「青森EARTH2019 いのち耕す場所 農業がひらくアートの未来」、2016年はじまりの美術館「たべるとくらす」、塩竃市杉村惇美術館「若手アーティスト支援プログラムVoyage」に参加。
2020年「VOCA展2020」大原美術館賞受賞。
食文化や植物の利用について訪ね歩き、出会った人々とのエピソードとともに記録するように描いています。
 
 
 


【ウェブサイト
https://www.asanoyuriko.com