この灯籠は、私が7月に肘折を取材した際に、印象に残っているものが描かれています。
水嵩が増して荒々しかった銅山川、街全体を流れる温泉、その周りを囲むようにできた湯の華。豪雪と共に生きるための鋭利な屋根、目が合ってしまった野生の猿。
中でも川と温泉の流れ見ていると似ているものに感じました。川は時に制御しきれない脅威的な存在にもなりますが、温泉は人の手によって管理され、人々を癒す存在です。
その似ているようで対象的な2つを、灯篭の中で表現しました。灯りが灯っていない状態は川や岩、灯りが灯った状態は温かい空気を纏った温泉や湯の華にみえるように描いています。
【消灯】
【点灯】
【音声解説】
制作者プロフィール
絵描き。1996 年茨城県北茨城市生まれ。
2018 年東北芸術工科大学芸術学部美術科日本画コース卒業。
大学卒業後、福島県喜多方市に移住。
人々の生活の営みをテーマに、日々の生活で見えてくる光景や現象 を掛け合わせ、墨を使い描く。 また、史実や取材、体験をもとに、備忘録絵巻や妄想絵巻を制作。その中に描かれる人間は生き生きと、 どこか滑稽である。
2021 年には作家の三瀬夏之介、土田翔とアーティストコレクティブ、歩火(ぼっか)を結成。