ひじおりの灯2018

「まわるゼンマイとヤマユリのやけど薬」
浅野友理子 | あさの ゆりこ

2人の女性のストーリー。宿で出会ったのは92歳のおばあさん。毎日、山に散歩に出かけるのが日課だ。植物について尋ねると、おもむろに立ち上がり、ひきだしから茶色い液体が入った小瓶を出してくれた。ヤマユリの花びらで作ったやけど薬が入っている。お客さんたちが輪に混ざり、幼少期に食べた“食べられる植物”の話で盛り上がる。「とにかく動物が食べているものは全部食べられたよ。」
 
もう1人、肘折に通い始めてから毎年尋ねている女性がいる。採りたての太いゼンマイをリズミカルに揉む姿が印象的だ。ゼンマイDJ、おばあちゃん。ゼンマイ干しが、娘へ孫へと受け継がれ繁栄していく様子を描いた。
 

制作者プロフィール

2013年  東北芸術工科大学芸術学部美術科洋画コース卒業
2015年  東北芸術工科大学大学院芸術工学研究科修士課程修了
 
(個展)
2017年 "肥沃の森" 馬喰町ART+EAT/馬喰町  
"畑のうぶごえ" ビルドスペース/塩竈
2014年 "トチを食べる" アートルームEnoma/仙台
 
(グループ展など)
2016年  "若手アーティスト支援プログラムVoyage 日々是好日 -根づくもの 脈々と" 塩竃市杉村惇美術館/塩竃
"たべるとくらす" はじまりの美術館/猪苗代
2014年 "紅花colors" 白鷹町/白鷹あゆーむ
2013-2018年 "ひじおりの灯" 肘折温泉街/大蔵村肘折温泉
 
(受賞)
2012年 国際瀧冨士美術賞 第33期奨学生選出
2014年 三菱商事アート・ゲート・プログラム奨学生選出
2018年 第7回東山魁夷記念日経日本画大賞 入選
 
(所蔵)
2014年 山形市
2016年 塩竈市
 


【ウェブサイト
https://www.asanoyuriko.com